5-10
製造者[初号]
フリッツ・ハンセン
製造年[初号]
1971[1952]
材料・技法
チーク、スチールパイプ 、成型合板
サイズ
H770×W480×D480mm/SH440mm
当時、工業製品的な家具を求めていたフリッツ・ハンセン社にヤコブセンが製造を依頼したものである。この椅子は初めて成形合板で背と座を一体にしてつくられたものである。9枚のベニヤを交差させながら型に入れプレスしている。板材を3次曲面に成形すると歪みが出る部分があるので、そこを削り取った結果このようなフォルムになった。当時の技術では曲げた後ベニヤに割れ目が入ることが多く、そこを目立たなくするためにパテ埋めをした後黒く塗装した。そのうえデンマークの椅子に多い3本脚にしたところ、全体から受ける印象が蟻のようだったので英語では「アントチェア」と名付けられた。